こちらでご紹介する美容室開業のモデルケースは、一般的な小規模美容室を想定しています。
よりリアルにイメージしやすいよう細かく数字を設定しております。
設定しているモデルケースの項目
- 開業予定の美容室
- 事業計画
- オープンまでのスケジュール一
他の記事で紹介している独立開業ノウハウで使用している設定を項目ごとにまとめています。
独立開業ノウハウをより具体的に理解するために使えますのでぜひご覧ください。
美容室開業のモデルケースについて
一般的な小規模美容室を想定しています。
開業予定の美容室(参考例)
- 店舗面積:15坪
- フロア:セット面3席、シャンプー台×2
- 従業員数:アシスタント1名
- 営業時間:9:00~19:00
現在のお給料:25万円
資金計画:1650万円
事業計画について
融資機関に提出するときに事業計画書を集約して1枚にまとめることがあります。
<収支計画>
月間売上目標(入金額) | 135万円 |
---|---|
月間経費予想(出金) | 85万円 |
月間利益予想 | 50万円 |
<資金計画>
自己資金 | 150万円 |
---|---|
出資金 | 200万円 |
日本政策金融公庫 | 800万円 |
銀行融資 | 500万円 |
資金調達総額 | 1,650万円 |
<実行予算計画>
不動産取得費 | 220万円 |
---|---|
開業準備金 | 260万円 |
運転資金 | 170万円 |
美容機器 | 200万円 |
店舗工事費 | 800万円 |
店舗開業総額 | 1,650万円 |
このように数字を明確にすることで事業計画の全体像をするためです。
収支計画について
利益が出せないような収支計画なら見直しが必要です。
<収支計画>
月間売上目標(入金額) | 135万円 |
---|---|
月間経費予想(出金) | 85万円 |
月間利益予想 | 50万円 |
入金額
- 客単価6,000円
- 1日来店人数9人
- 営業日数25日
- 客単価×人数×日数=135万円
売上合計135万円
出金額
- 家賃
18万円 - 日本政策金融公庫返済
11.5万円 - 銀行融資返済
9.5万円 - 人件費、アシスタント1名
17万円 - 光熱費、15坪×5,000円で想定
7.5万円 - 材料費、売上×10%で想定
13.5万円 - 広告宣伝費・会計・HP運営・積立など
8万円
経費合計85万円
いくら稼ぐのか?
- 売上135万円
- 経費85万円
- 売上-経費=50万円
月間利益50万円
また利益が足りないようでもやはり見直しが必要です。
資金計画について
<資金計画>
自己資金 | 150万円 |
---|---|
出資金 | 200万円 |
日本政策金融公庫 | 800万円 |
銀行融資 | 500万円 |
資金調達総額 | 1,650万円 |
<自己資金>
- 150万円(仮)
- 開業のために用意した貯金など
<出資金>
- 200万円(仮)
- 両親、兄弟からの出資金
- 事業パートナーからの出資(共同出資など)
- 事業計画賛同者などからの出資など
<日本政策金融公庫>
- 800万円(仮)
- 金利2%~3%前後
- 7年(84回払い)
- 月々推定11.5万円の返済と仮定
<銀行融資>
- 500万円(仮)
- 金利0%~3%前後
- 5年(60回払い)
- 月々推定9.5万円の返済と仮定
<資金調達総額>
- 合計1,650万円
どうしても資金が足りない場合にのみリースを検討してください。
リースは高金利のため、収支計画で利益が出にくくなります。
実行予算計画について
運転資金は、収支計画の月間経費予想の2倍程度で考えておきましょう。
<実行予算計画>
不動産取得費 | 220万円 |
---|---|
開業準備金 | 260万円 |
運転資金 | 170万円 |
美容機器 | 200万円 |
店舗工事費 | 800万円 |
店舗開業総額 | 1,650万円 |
<不動産取得費>
- 保証金は家賃10ヶ月分で180万円と仮定
- 不動産手数料(18万円)
- 前家賃(18万円)
- 保険加入(4万円)
- 合計220万円
<開業準備金>
- 洗濯機、冷蔵庫、パソコン、家具、など
- 薬剤の仕入れ、小物などの備品など
- 開業当初の宣伝広告費
- 印刷物の販促デザイン費
- 合計260万円
<運転資金>
- 開業時に残しておくべき保険的な資金
- 合計170万円
<美容機器>
- セット椅子×3
- シャンプー台×2
- 加温機など
- 合計200万円
<店舗工事費>
- 店舗デザイン料
(店舗工事費×7%~10%が平均) - 店名ロゴデザイン料
(10万円~20万円程度) - 店舗工事代
- 合計800万円
<店舗開業総額>
- 合計1,650万円
店舗工事費用は、物件の状態などによって変わるので参考程度にしてください。
開業までのスケジュールについて
こちらでご紹介する開業までのスケジュールは、リスクが少なくオープンまで余裕のある作りなのでぜひ参考にしてください。
- STEP01開業を決意
作戦を練る期間
(時間とお金の行動計画)- 事業計画
- 家族の同意
- 不動産探し
- 資金計画
- 不動産契約が美容室開業へのカウントダウンのスイッチ
- 不動産契約をする前に事業計画の8割まで作り上げる必要がある
- STEP02不動産契約
借入準備
- 不動産屋と大事な交渉
- 借入申請用書類用意
- 不動産契約を借入の内定まで待ってもらう交渉をする
- カラ家賃の発生を防いで資金の流出を防ぐため
借入れ申請
- STEP03店舗設計・販促デザイン
内定まで1ヶ月~2ヶ月
(設計期間)- 店舗デザイン設計
- 宣伝活動方針立案
- 販促グラフィックデザイン
- 店舗デザインが完成したら複数の業者に見積もりを依頼する
- 見積もりからの減額調整を必ずする
融資内定
※不動産の正式契約をここまで待ってもらえれば、カラ家賃を防ぐことができる。
- STEP04工事業者決定・施工契約
退職は1ヶ月半前がオススメ
(やるべき準備をするため)<約1週間~10日でやること>
- 諸官庁への事前相談
- 保健所へ営業許可申請
- メニューなど印刷データ・発注
工事開始・現場着工
<約3週間~1ヶ月でやること>
- ホームページ、SNSなどの開設
- 家電類、備品類の買い付け
- 告知、販促活動
- ディーラーとの打ち合わせ
- 各種保険加入
- 従業員雇用の準備
- 電話回線、インターネットなどの契約
この期間は様々なトラブルや予想もしない出来事が起きる可能性があります。
その時にまだ働いている状態だとすぐに解決に向けて動くことができません。
- STEP05お店の完成・引渡し
お店が完成してからオープンまで10日確保するべき
- スタッフの施術練習
- 店内の飾り付け
- 商品の陳列
- 薬液薬剤の搬入
- 引渡し検査
- 保健所の検査
- 写真撮影
お店が完成しても保健所の検査に合格しなければ営業できません。
もし改善の指摘があった場合、後日検査を受けて合格する必要があります。
余裕を持ってオープン日を迎える
まとめ
美容室開業を人生で何度も経験する方は少ないと思います。
どんなに美容師としてスキルや経験を持っていたとしても美容室開業は初心者の方がほとんどです。
全体の流れを把握して美容室開業までのスケジュールを把握しておくだけでも失敗するリスクが少なくなるはずです。
他の記事で紹介している独立開業ノウハウをより具体的に理解するためにも使えますのでぜひご参考にして下さい。
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